「なにをしてるの?」


キミはボクに言った。
ボクは答えず
手を動かす。


割れた破片
錆びれた欠片
ひとつ、ひとつ
繋ぎ合わせ
色を塗り直そう。


「ねぇ、なにをしてるの?」


キミはまだボクに聞くんだ
やっぱりボクは答えないよ


他の人には見えないモノ
きっとキミにも見えないモノ


優しく そっと 丁寧に
そして 願いをこめる
もう二度と
崩れてしまわないように


ボクは時間をかけて
積み上げる


治ったら
もう手離さないよ


キミがもう
崩れてしまわないように
ボクの手の中に
ずっと