既に熱気でムンムンしている。
外はまだ寒いのに、あたしはコートは勿論のこと、ニットのカーディガンも脱いで半袖一枚になった。
よーく見るとメンバー達もシャツに汗が滲んでいる。
あたしはトイレに行く振りをして、ロビーへ行き
メンバーとあたしの分の飲み物を自販機で買い
急いで【B】と書かれた部屋へと戻った。
「これ、よかったら…
適当に選んじゃったけど」
「お、サンキュー!」
「ども♪」
「悪いねー」
みんな口々に言って、ペットボトルを取った。
「京奈ちゃん、気を遣わなくていいんだよ?」
苦笑いしている零に
「あたしが飲みたかったから!結構暑いね。
はい、零はどっち?」
あたしはペットボトルを差し出した。
「京奈ちゃんが好きな方を選びなよ」
「いいよぉー」
「いいってば」
「おーい!そこのお二人さん!何いつまでもイチャついてんの?
零!始めるぞー!」
アキが大きい声で呼んだ。
どうやらリーダーはアキのようだ。
零は烏龍茶を取ると、マイクスタンドの横に置いた。
「わりぃ!さぁ、いくか!」
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