「……はぁ?!
…で?付き合うの?そいつと」
ヒロが震える声で言う。
あたしは頭を大きく横に振った。
「違う…!勝手に好きな…だけ…」
「なんだそれ?意味わかんねぇ」
吐き捨てるようにヒロは言うと
「俺、別れるつもりないから」
と続けた。
「でも、あたし…その人のことが好きで…」
「片思いなんて、嘘なんだろ?!
本当は付き合ってんじゃねぇの?二股かけてたの?」
ヒロが興奮してきた。
「違うっ!あたしが勝手に好きなだけ。
ホントに…」
「片思いしてるだけでいいんだ?
それとも、俺と別れてコクろうって魂胆?」
「…それは…わからない。自分からは言えないし、多分向こうは何とも思ってない」
「そんな話、信じられるかよ!
別れて付き合おうってことになってんだろ?」
いくらヒロにあたしの気持ちを伝えても
ヒロには通じなかった。