あたしはその日、バイトをしててもご機嫌だった。


いつもは面倒な伝票の整理とか返品の荷造りも

ちっとも苦じゃなかった。


そこら中を跳ね回りたいくらい!



同じバイトの吉田さんが

「京奈ちゃん、なんかいいことあったんでしょ〜?」

と耳元でコソッと言った。


「んふふ…わかります〜?」


あたしは思わず思い出し笑いをして

一人でニヤニヤしていると


「ほーんと、京奈ちゃんてわかりやすい子!」

と言って、あたしの肩をパン!と叩いて倉庫から出て行った。


それでもあたしの頬は緩みっぱなしだった。