ヒロ……?

あたしは高価な指輪より

零からのプレゼントが

今は嬉しいの…



金額とか…

想いの強さじゃないの…



あたしは零が好き。



ただ…それだけ……。





「…ごめん、ヒロ…
あたし、受け取れないよ」

膝の上に置かれた小さな、気品ある袋を、ヒロの膝に戻す。


ヒロはそれを無造作につかみ取ると、黙って後部座席に向かって投げた。


「…ホントにごめん」

あたしは俯いて謝ることしかできなかった。





―――その瞬間…!





ヒロはあたしに抱き着いて来た。