社の裏には、
三神岩という大きな岩がある。

三人の神が
腰をかけたと伝えられている
ありがちな伝説がある。


その岩、

まさにその三神岩の上に

彼はいた。

黒いボサボサの髪
ボロボロの着物と
紅色の羽織り
そして真っ黒なゲタ

どう見てもあやしい。

帰ろうかな、





鈴!





振り返れると
目の前にさっきの男が!

うわっ

私はビックリして
後ずさりした。

海風(うみ)だよね?

目の前の男は、
私の名前を知ったいた。

でも、私は彼を知らない。

久しぶり。
5年ぶりかな?
わからないか?
この姿は初めてだっけ?

そう言うと彼は
私の前から消えた。

と思った。

目線を下に、

男の子?

そこには、
藍色の浴衣を着た
男の子がいた。

私は、この男の子を知っていた。