暗闇にちらほらと見える松明の灯り。
数にすると多くはない。
冬牙は本当にほとんどの里の人間に手をかけていたんだね。
春牙と同じ毒で殺したの?
父と母は毒ではなく正面から挑んだんだね。
だって父も母もクナイで切りつけられていたもの..。
あなたは父を超えていたのね。
だけど春牙を超えることは出来なかった。
里の後を継ぐために育てられた春牙には誰も勝てない。
あなたのように卑怯な手を使わない限り...。
だけどあなたは春牙の命を奪えたかもしれないけど彼には何一つ勝ててないのよ。
だって私の心は彼のものだもの。
彼の体がなくなっても、彼のぬくもりを感じることが出来なくても彼だけを思い続けていくのよ。
あなたは何も手に入れることは出来なかった。
里も、私も、彼のものだということに何も変わりはないのだから...。
里はもう消えてしまう。
今から私の手で消してしまう。
春牙のクナイが彼らを成敗してくれる。
だからもう何もかも終わりなんだ。


