「嶋田さんと芽衣ちゃんは?どうしてるんですか?2人はちゃんと一緒にいるんですか?」



矢継ぎ早に質問を投げつける私に、


「今、2人で紫衣たちの家にいるって」


言いながら私の頭をクシャリと撫でてくれる佐和さん。


「良かった。芽衣ちゃんと嶋田さん2人でいるんですね」


「あぁ、今日は嶋田が向こうに泊まるから紫衣はこっちにお泊まりだな」

「はい」


「じゃぁ、邪魔は入らないとわかったし…」


妖艶に微笑む佐和さん。

ドキドキと鼓動が激しくなる。


とっても綺麗で色っぽいんだよ。


だけどこんな風に微笑む佐和さんはちょっぴり要注意なのは今までで学習済みなんだ。


「あのっ!渡す物が!」


慌てて鞄に手を突っ込んで中を探ると


「あれ?」


佐和さんに渡すためのチョコレートが


「ないっ!」


昨日夜遅くまで芽衣ちゃんと一緒に作ったチョコレート。


確か忘れないようにテーブルに置いて…


「キャーッ!鞄に入れるのを忘れてたーッ!!」



あたふたする私をニンマリと笑いながら見つめる佐和さん。


「さっき嶋田から聞いて知ってる。テーブルの上で寂しくお留守番してたってさ」


衝撃の言葉が彼の唇を割って出てきた。