「確かにそうだよね。」

「まぁやり方は間違ってるけど成長を見せてもらったって感じ?」


「それ喜んでるの?困ってるの?」


「両方。」


二人で顔を見合わせて笑いあった。


なんだかスッキリしちゃった。


彼らも彼らなりに一生懸命だったんだよね。


「後は殿が問題だな。」

「え?」


「報告を聞いて殿が二人にどんな処分を下されるか…。」


「処分?
処分なんて怖いこと言わないでよ!」


「けど、奴らはやってはいけないことをしたんだ。その事実は殿に報告しねぇわけにはいかないだろ?」


苦しそうな表情の紅葉さん。


処分なんて、そんなの…

「ダメ!!」


私の声にぴくりと肩を揺らす紅葉さん。


「そもそもの原因は私が言いつけを守れなくて部屋にいなかったからでしょ?
そんなの責任感じちゃうよ!」


「とは言ってもな、俺らの判断じゃ駄目なんだよ!」


「私がいいって言ってるんだからいいの!」


「そんな訳にはいかねぇよ!
それにもう遅い。」


「どういうこと?」


「桔梗が殿に報告しているはずだ。」



嘘…。

だったら彼らはどうなっちゃうの?


「全ては殿がお帰りになってからだ。
こうなることを予測して一緒に飯に誘ったんだし、奴らもどうなっても悔いは残らねぇだろ。」