「意地悪馬鹿紅葉。」


この名前も定着しつつある。


だってね。


怒った素振りの紅葉さんだけど目がとっても優しいんだよ。



「朱里に言って、今日はここで一緒に食べよう。」


紅葉さんは立ち上がって足を進めながら話した。

「うん!」


私も嬉しくて、布団から体を起こして返事をすると、


「運んでくるまではじっと寝てろ。
そうじゃなかったら…。」


「ダメ!
ちゃんと寝てるから…
ねっ?」



脅すような口調の紅葉さんを遮るように言葉を掛けて、布団に潜り込んだ。