やっぱり無理なのかな――…。
だけど…
だけどね、諦められないよ――…。
心は折れかけてたけど、気持ちを強く持てって自分に言い聞かせてたんだ。
「私、先にシャワーすませちゃいますね。」
望みは薄いかなって思いながらも準備はシッカリ整えておこうと前向きな気持ちは失わずに嶋田さんに話しかけると彼は携帯から目を離すことなく頷いていた。
もういつポキッて折れてもおかしくないくらい傷ついたんだ。
着替えを部屋に取りにいって脱衣所のカゴに置き、携帯と睨めっこして全然私を見ようともしない嶋田さんに傷つきながらもコーヒーを入れて持って行った。
テーブルにコトリとカップを置くと嶋田さんは、やっぱり私に視線を向けることなくありがとうとお礼を口にしたんだ。
吐き出しそうになった溜め息を押し込んで私は風呂場に足を向けた。


