なのに…
部屋に着く頃には嶋田さんからのギラギラフェロモンを感じることが出来なくなっていた。
普段と変わらない嶋田さん。
どうして?
なんで?
フェロモン流出しすぎちゃったの?
そして私をソファーに降ろすと嶋田さんは携帯を弄りだしたんだ。
「嶋田さん、キスして?」
はしたないって思われるかな?
だけど、このまま又元に戻るなんて嫌だよ。
好きなんだもん。
好きだから嶋田さんに抱かれたい。
大好きだから、あなたの全部を知りたいの。
だけど彼から返ってきた言葉に私は目の前が真っ暗になった。
「後で…。」
彼は携帯から視線を外すことなく、そう言ったんだ。


