「えっと...その、ね?明日は嶋田さんと一緒にプラネタリウムに行く予定ですッッ。」
シャキッと背筋を伸ばして応えると後ろからひょいと軽く持ち上げられた。
横抱きにされて嶋田さんの表情を見るとギラギラフェロモン流出の彼。
来たよッッ
来た来たッッ!!
うっとりと彼の胸に頬を寄せる私。
「俺、このまま芽衣の家に泊まるから紫衣ちゃんよろしくな。」
待ってましたって言いそうになったけどグッと堪えた。
だけど、その時すでに流出される彼のフェロモンにクラクラしていた私。
考えると少し怖い…。
だけど嶋田さんは私を抱き上げたままソファーの前に置いてある小さなテーブルの上から財布と車のキーをジーンズのポケットにねじ込むようにして入れるとスタスタと玄関に向かって歩いていった。
怖いけど幸せ。
ずっと望んでいたんだもん。
願い叶うよね?
「芽衣ちゃんッッ!!」
心配そうに声を掛けてくれる紫衣に幸せだよって伝えたくて、ウインクを返した。


