俺の言葉に慌てたような紫衣は、それでもそんな様子を見せたのは一瞬だけですぐに言葉は返ってきた。





「もう遅いですし、夜といえばすることは一つです。」



夜にすることは一つ?



それって...


まさか...



まさかな。



俺の妄想よ。


去ってくれ...。




「一つ..。」


俺の呟きを聞いて紫衣は失敗したというような表情を浮かべて訂正してきた。



「ごめんなさい、二つでした。まずはお風呂に入らなきゃ。」




お風呂が一つ


それならもう一つはいったいなんなんだ?




膨らむ妄想が止まらない。



「あ、あぁそうだな。」



俺は短い返事を返して風呂の準備をするといって紫衣から離れた。





風呂場でも俺の頭の中に広がった妄想に苦しめられた。


夜にすることっていったら...


なんだ?




普通なら大体想像はつく。


だけど相手は紫衣だ。



全く想像がつかない、つかないからこそあーんなことやこーんなこと....


俺の願望が頭を支配していた。