「なんだ?」

「これは一体?」

 アレウスとミレアは現状を理解出来ないまま、突如として活気づいた場に目を丸くした。

 ベリルを見やると、彼はさしたる驚きもなく、近づく男たちにそれぞれ握手や挨拶を交わしていた。

 仲間であろうことは窺えたものの、こちらにひとまずの説明はあってしかるべきなのではないかとアレウスは顔をしかめる。

 ミレアにとってはまるで高い壁のように大きい者も多く、ベリルの仲間だと解っていても素性の知れない相手では多少の怖さがある。

 それから、数人が離れた場所にあるジープやトラックにかけられていたシートを外してエンジンをかけた。

 乾燥した大地はすっかり太陽の光に包まれ、まばらに生えている背の低い木々や大きめの岩に、無いよりはましだと寄り添い隠れるように車を寄せて駐める。