「どうせ、ロクなもんじゃありませんよ」

「ロクなものじゃなくて悪かったね」

「あ、電話は終わりましたの?」

 戻ってきたベリルは、アレウスの言葉にさして気にする風でもなく練炭をくべる。

「仲間が必要なのか?」

 あまり多くの人間と関わる事は避けたいのか、アレウスは怪訝な表情を浮かべてベリルに問いかけた。

「いま囲まれてもおかしくは無い。私とお前だけでどうにかなると思うなら、構わんがね」

 一瞥し、無表情ながらもやや棘のある物言いにアレウスは眉を寄せた。言いたいことは解るが、これ以上は無理だとベリルから無言の威圧が漂う。