「八つですか?」

 大抵のリボルバーが五発か六発のなか、八発というのは技術の向上と口径の関係で製作可能となったシロモノだ。

「回転式弾倉(シリンダー)が回転して弾薬が移動する」

 暴発の危険性は低く、扱いやすく軽量で管理が楽という利点の多い銃だ。

「良いことばかりですね」

「だが、弾薬を詰めるのに時間を要する」

 オートマチック拳銃のように、元から予備の弾倉(マガジン)に詰めておくという事が出来ない。

 素早く再装填するためのスピードローダーという器具があるにはあるものの、やはり装填速度と装填数はオートマチックには及ばない。

「それは、あまりいいとは思えないのですが」

 ミレアは説明を脳内でまとめて複雑な表情を浮かべた。いくら管理が楽でも、いざというときに中身が入っていなければ意味がない。