肉眼では確認しきれない相手との距離を考えるにあたり、あれは多分スナイパーライフルだ。
日本にいたアレウスにとって今まで武器を間近で見ることはなく、まるでキャンプ用品のように車に積んでいたベリルに半ば驚愕さえしていた。
ベリルはゆっくりと何度か深く呼吸すると、相手を確認するためライフルのスコープを覗きこむ。
そのとき、
「三人いる」
すかさず応えたアレウスに目を向けた。
「何故──」
言い切るより先に、彼の目の違和感に目を眇める。濃いグレーの瞳は、まるで猫の目のように瞳孔が縦に伸びていた。
「俺は、遠くを見る事の出来る能力を持っている」
イーグル・アイというやつか?
「詳細を頼む」
しかし今は驚いている暇はない。ベリルは再度、スコープを覗いてアレウスに求めた。
「三人とも男で皆、砂色のミリタリー服を着ている。一人が双眼鏡を手にしてる」
「一番近い奴はどいつだ」
「真ん中の奴が二メートルほどこっちにいる」
日本にいたアレウスにとって今まで武器を間近で見ることはなく、まるでキャンプ用品のように車に積んでいたベリルに半ば驚愕さえしていた。
ベリルはゆっくりと何度か深く呼吸すると、相手を確認するためライフルのスコープを覗きこむ。
そのとき、
「三人いる」
すかさず応えたアレウスに目を向けた。
「何故──」
言い切るより先に、彼の目の違和感に目を眇める。濃いグレーの瞳は、まるで猫の目のように瞳孔が縦に伸びていた。
「俺は、遠くを見る事の出来る能力を持っている」
イーグル・アイというやつか?
「詳細を頼む」
しかし今は驚いている暇はない。ベリルは再度、スコープを覗いてアレウスに求めた。
「三人とも男で皆、砂色のミリタリー服を着ている。一人が双眼鏡を手にしてる」
「一番近い奴はどいつだ」
「真ん中の奴が二メートルほどこっちにいる」



