敵を一掃すれば完遂なのか、対象がいてそいつを倒せば終わるのか。ここまでの手探り状態は初めてで正直のところ、かなり困惑している。
「どこに行くんだ」
食べ終わり、荷物を積む作業を手伝うアレウスが心許(こころもと)なく尋ねた。
そんなアレウスとは異なり、目の前で行われている旅支度に少女の瞳はどこかしら輝いて見えた。彼女にとって、知らない土地を巡る事は新鮮なのだろう。
アレウスにはミレアを護るという使命があるためか、ベリルに対してかなりの警戒が窺える。しかし、その上品な言動と容姿のためか少女は緊張もあまりなく青年に接していた。
「ひとまずはポートオーガスタへ。そこからアデレード。車だと数日かかるが、まあ楽しい旅だ」
車内に大きなバッグを投げ入れて答える。発信器の事もあり、移動には二人からの反対はなかった。
ここで迎え撃つことも考えたが、敵の規模がわからない段階でそれは得策とはいえず、周辺の住民に危害が及ぶことは避けたい。
アレウスはふと、初めから荷台に積まれていた荷物に目が留まる。
「どこに行くんだ」
食べ終わり、荷物を積む作業を手伝うアレウスが心許(こころもと)なく尋ねた。
そんなアレウスとは異なり、目の前で行われている旅支度に少女の瞳はどこかしら輝いて見えた。彼女にとって、知らない土地を巡る事は新鮮なのだろう。
アレウスにはミレアを護るという使命があるためか、ベリルに対してかなりの警戒が窺える。しかし、その上品な言動と容姿のためか少女は緊張もあまりなく青年に接していた。
「ひとまずはポートオーガスタへ。そこからアデレード。車だと数日かかるが、まあ楽しい旅だ」
車内に大きなバッグを投げ入れて答える。発信器の事もあり、移動には二人からの反対はなかった。
ここで迎え撃つことも考えたが、敵の規模がわからない段階でそれは得策とはいえず、周辺の住民に危害が及ぶことは避けたい。
アレウスはふと、初めから荷台に積まれていた荷物に目が留まる。