Marvelous mercenary-マーヴェラス・マーセナリィ-

「お料理ですか?」

 てっきり、出来合いのものを買ってくるのかと思っていた。

 ダイニングキッチンはカウンター式で、調理を始めるベリルをミレアはダイニングテーブル側から見つめる。発信器は気掛かりではあるけれど、好奇心には逆らえないようだ。

 戦闘に不慣れな自分たちがいくら考えても仕方がない。

「食べられないものがあるなら言ってくれ」

 平たい魚をドンとまな板に乗せて手際よく(さば)いていく。

「お上手ですね」

 見事な包丁さばきにミレアはまじまじと眺めた。

「料理は好きな方でね。良い気分転換にもなる。そこのブレッドをバスケットに入れてもらえるか」

「あ、はい」

 ミレアは四十センチはある魚が切り身にされていく様子を見ながら、ブレッドに手を伸ばした。