──ひと通りリモコンの説明を終えたベリルは、買ってきた食材を冷蔵庫や棚に仕舞っていく。
二人に目をやると、食い入るようにテレビを見ていた。ミレアは世間を知らないと説明を受けているため解るとして、アレウスは何故なのか。
しかしふと、ミレアの髪飾りに目が留まった。
「それはいつから付けている」
「え?」
ミレアは、どうしてそんなことを訊くのかと驚き髪飾りに手をやった。
「これはミレア様の母上の形見だ」
アレウスは、よこせと手を出すベリルに目を吊り上げる。
「形見?」
「ミレア様の母上は、ミレア様がお生まれになってすぐ他界されたのだ」
「いいから見せろ」
なるほどそうかと無表情で返し、催促するように差し出した手を揺らす。



