しかしその数秒後にはいつものキリアに戻り、不適な笑みを浮かべた。それでいて、先ほどとは別人のようにセラネアにひざまづき、崇拝せんばかりにゆっくりと頭を伏せている。
「この男は、まさか──」
眼前で起こった情景にミレアは目を見開いた。
──一時間ほどして、他の入り口を探していたクライドたちが戻ってくる。
「見つけたぞ」
ペンを手に、広げられた地図に入り口や通気口らしきものを書き記していった。推測の通り、主な入り口は四カ所のようだ。
小型ジェットを収める格納庫への扉も見つけたが、一応の印を付けて今回の攻撃はそれらを無視する形を取る。



