──ミレアは、窓のない薄暗い部屋でベッドに腰を落とし宙を見つめていた。
分厚い金属のドアは冷たく、きっとその向こうには逃げ出さないようにと男が一人、監視として立っているのだろう。
それでも扱いは客人としてなのか、ナイトテーブルには水と食事が乗せられていた。
とてもそれらが喉を通る気分ではなく、唇を湿らせる程度の水だけはと金属のカップに口を付ける。
何度、アレウスに呼びかけても応えがない。まるで、何か見えない壁に阻まれているようでこんなことは初めてだった。
「ベリル」
不安だけが心を満たし、指の端々にまで拡がっていくように手足は小さく震えていた。
「わたしは、どうすればいいの?」
死ぬ覚悟は出来ている。でも、それは最後の手段でなければならない。



