──大陸は統率者が民を統治し、代々その一族の中から性別を問わず一人が統率者を受け継いでいた。

 一族と家族は統率者が民をより良く統治するために全力で補助し、それに応えるために統率者も持てる力をふるった。

 そんな統率者の下には、彼らの一族を護る臣下たち一族がいくつか存在する。その一つが、アレウスの一族だ。

「大陸は、平和だったという」

 神から授けられた力を統率者や臣下たちは民のために使い、幸福でより良い統治のために励んだ。

 しかし、そんな平和も長くは続かなかった──数百年後、統率者に従わない者が現れた。

「我こそが統率者にふさわしい!」

 統率者を護る、いくつかの一族が統治に相応しいのは我であると主張を始める。