食事をしているミレアの周囲には男たちが集まっていた。その光景にピリピリと神経を尖らせる。
「皆、私の顔見知りだ。知らない者がいれば、今は私も警戒しただろう」
素直に今の考えを応えたベリルにやや驚く。
敵の姿は未だ見えない。その状況で知らない者を仲間に加える事はベリル自身、避けたいようだ。
アレウスが考えている以上に、ベリルは慎重に動いていた。飄々とした態度に惑わされ、名のある傭兵であることなど、すっかり忘れ去っていた。
「ベリルの通り名とはなんだ?」
通りすがりの傭兵にぼそりと問いかける。
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