「うっ…?!へ!?」 チュッと、寒さで赤くなった鼻のてっぺんに尚の唇が触れた。 「なななッ!?」 尚の唇の余韻が残る鼻をおさえ、一気に体温が上がる。 そんなあたしを見て、尚は余裕たっぷりにくすりと笑った。 「カーワイイ。」 「ッ!!」 いつ頃かの尚だ。 あの日、保健室で見た尚が見参しているではないか。 顔を真っ赤にして固まるあたしに構わず、家の中に入り、階段を登っていく。 「…入れよ。」 尚の部屋だと思えるところまで連れてこられた。 _