「蜜希…っ?!」
気づいたら教室をでていた。
優柔不断で周りに流されやすくて、肝心なところが見えていなくて、いつも自分のことでいっぱいいっぱいで。
こんなあたしを、尚はどんなふうに思ってるんだろ。
急に優しくなった尚。
あたしに素顔を見せなくなった尚。
あたしにキスしてくれなくなった尚。
意味わかんないよ…
なに考えてるかわからない。
あたしはいつだって尚に振り回されてばかりだ。
気づけば屋上にきていて、寒いのにどこか落ち着いた。
はぁと息を出すと、それは白くなって寒さを表している。
空は少し淀んでいて、雪でも降りそうな勢いだ。
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