「ううん大丈夫だよ。俺こそ昨日は態度悪かったよね、ごめんね。」
申し訳なさそうに眉を垂らすあたしの彼氏。
(…誰)
尚は次の日も、また次の日も昼休みはあたしのクラスに来てお昼を食べた。
もちろん、その間ずっと天使みたいな笑顔を浮かべている。
最初のうちは、あたしもドキドキしていたのだけれど、いつ悪魔に戻るのかとハラハラしている。
だって、キスは愚か、ハグだってないんだもん。
登下校中に手をつないでいるってだけで、あれだけエロかった尚がそれ以上をしてこないことに不思議でしかたない。
というか、触れてほしいって思うのはあたしだけ?
貪欲なあたしは、毎日手をつなぐだけじゃ、尚が足りないよ…
そんな思いがいつしか膨らんで、ある日ついに爆発した。
「尚、キスして。」
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