「こないだはごめんねぇ。」



そう言って、あたしに笑顔を向ける女の子。


ミルク多めのティーのようなの色のショートボブ。


黒のピアスに、黒のマニキュアを塗った爪。


同じ制服を身にまとう彼女は、ついこの前あたしを叩いた女こと美沙さん。



「つい、弟をとられたみたいで嫌だったの。大人げなかった。ごめんなさい。」


「ってわけで、こいつ悪気があったわけじゃないんだ。俺からも謝る。ごめんな。」



昼休み、トライアングルな構図。


まるであたしたちの関係を物語っているかのようだ。


_