いつも、 あんなに偉そうにふんぞり返っているのに。 いつも、 あんなにたくましく働きまくっているのに。 今、 月を見上げたままの彼女は、 オレの両の腕では余るほどに、 小さかった。 小さすぎて、 この腕から、 すり抜けてしまうんじゃないかと思うほどに。 「秋山、痛い。」 「ごめん、冬月さん、どっか行きそうだから・・・」 「ここに、いるよ」