「おい、秋山。全部、出たか?」



「・・・ヴ・・・はい・・・。」



背中に置かれた冬月さんの手の感触が心地良い。

体の中が、

全部、

酒で出来てるみたいなのに、

喉の奥は、妙に水っぽい。


冬の夜気に抱きすくめられたオレの体。

大きな身震い、ひとつ。



「・・・ほ、、ん、と、、、すミません、、、」



結局、

というか、予想通り。


新人のオレは、

冬月さんと話す間もなく上司のテーブルに呼ばれ、

洗礼の酒をグラスに重ねていき、

結果、

酔い潰されてしまった。