『私、転校、するんだ』

君がそう私に言ったのはついさっき。

君のおばあちゃんが病気だから…

行ってほしくない。

けどそんなこと言えない。

おばあちゃん思いの君のことだからきっと困った笑みを浮かべるはず。


私は学校で暫く省かれていた。

いじめみたいなもの。

私がずっと1人だったとき、君が私の隣に来てくれた。

すごくうれしかった。

君と毎日を過ごすようになってから

嫌いだった学校が好きに思えた。

思えたというか、好きだった。君のいる学校が大好きだった。

君がここからいなくなるなんて思ってなかったよ。

「転校」

それを聞いたとき私は不覚にも笑い飛ばしてしまった。

「何言ってんの??うそでしょ??ははっ」

信じたくない。これはうそだと思いたくて。

でもこれは現実。

私はそっか、と静かにため息を付きながら言った。