それを乗り越えて、やっと家族からも認められた今日。 嬉しさを隠すことは、不器用な俺には難しい。 冷静に話してたとしても、言葉の端々に滲み出ていたことを きっと由美だけは分かったはずだ。 ほんの数分の会話。 耳にボンヤリ残る由美の声が、頭の中をループする。 「良かった………。」 兄妹だと知ったあの日。 信じたくないと、隠れて泣いた夜があった。 これからだって、由美と二人で 何も知らなくて良いから幸せに暮らしたいと願った。 それさえも、叶わないのか?……って。 そう、思っていたんだ。