背中に冷や汗が流れる感覚がした。 あたしは前を見たまま、後ろを振り返るコトが出来ないでいる。 「由美ちゃん、勝手に帰らないで下さいよ〜。」 この声と敬語の使い方をする子は、昼休みに会ったあの子しかいない。 「聞こえてます?お姉ちゃん。」 あたしは、真衣が近づいてくる足音を聞きながら、恐る恐る振り向く。 「…真衣。」 お姉ちゃんという響きは、いつも真子しか聞かないから、真衣が言うのは聞き慣れない。 「…ァハハ。 あたしと会って、ビックリ? もう、何年ぶりだろうね?」