だから、美しく思い出されるのかもしれない。



ママが飲んでいる、いつものホットミルクは真っ白で…どこにも暗さなんてなくて…。



そんな風に思えなくなったのは、いつからなんだろう。




あたしの入園式が終わり、喫茶店に行ったときに撮った写真に写っているのは、普通の温かい家族。




こんな幸せが、いつまでも続くのだと幼い頃のあたしは疑いもなく信じていた。



…ガラガラと音を立てて崩れていくことも知らないで。