―……PM23:30… あれから、沈黙の漂うリビング。 ずっと、泣いて泣いて泣いて……。 なだめるのは、亜子さんで。 あたしは、これからどうなるの? 翼とは、もう会えないの? 何で、現実だけは残酷なのだろう。 こんなコトしか、今は頭になくて。 「…翼はな……」 おもむろに、口を開いた陽介さん。 あたしは顔も上げられず、俯いたまま耳を澄ます。 「アイツ、持病もちなんだ。」 そんな話から、始まった。