「ん、ペア。」 何で?何でペア? 「ね、翼……」 「ほら、こっちで選ぶぞっ!」 あたしが言い掛ける前に、翼の手があたしの腕を引っ張る。 「こっちの柄が良いかな〜。」 楽しそうにしているのに、どこか寂しげで。 あたしは翼を見つめたまま、何も言うコトも出来なかった。 「こっちの何も柄が無い方が良いか、 それとも、十字架のが良いか。 由美はどっちが良い?」 それは、柄の入ってないシルバーの指輪と、 色違いの十字架の指輪。 「………」