あたし、最高でも数学は70点台がギリギリなのに……。




「…じゃあ、こうしよう。」



と、企み笑顔を見せた。


何か、嫌な予感。




「…もし由美が、80点台とれたら………」



「とれたら?」




「ご褒美あげる。」




企み笑顔から、子供みたいな意地悪い笑顔へ。




「な、何それ…?」



「…ん〜、ご褒美は何が良い??」




ご褒美とか、そんなんじゃなくて。



まず、無理。



これが、あたしの中では前提だった。




「…や、何も無いけど。」