教えてもらうこと、30分後。



「……で終わり!」



「わぁ〜、終わったぁ」


「お疲れさん。」



頭を撫でて、無邪気に笑う翼。



「…翼の教え方上手いよね?」


「そ?」



「ぅん…教師になれちゃうよ。」




ァハハと笑って、特に夢は無いんだけどな…と言った。



あたしの夢が、教師だからなぁ。



同じなら、もっと頑張れるのに…なんて。





「…由美さ、」



あたしは数学のプリントをファイルに入れながら、翼の話を聞いていた。



「……数学の期末、何点だったの?」