子気味のいい音がして、賽銭箱に入った100円玉。 ポンッと手を叩く音が、鈴恵の方からも聞こえて、顔を見合せ微笑む。 「…今年、翼と上手くいきますように。」 神頼みなんて、少し悔しいけど。 ちょっとでも、可能性があるなら。 どうか、意地悪だけはしないで下さい……。 「…よし。鈴恵、終わっ……」 横を見ると、まだブツブツ呟く鈴恵の姿があった……。