…ママ………。 追いかけても届かない背中。 掴んだ手のひらは、温もりを発しない。 「待っててね」 「…絶対だよ?!」 「えぇ。」 最後に見た笑顔は、どれくらい前の笑顔だろう。 果てしない暗闇に置き去りにされた私は、そこから一歩も踏み出せずにいた。