まるで自分を一人にしないでくれ、と言うように。



「…大丈夫よ。
これからは、あたしと真子が居るじゃない」



やっぱり、あたし達が居ないとダメね。



お父さんは。





そう思いながら、二階の自分の部屋へ上がる。




「…はぁ、疲れた。」




あたしはベッドにダイブして、握っていた携帯を見た。



そして、携帯をとりアドレスを開く。



『た』の行に並ぶ、『翼』の名前。




その名前を見て、ハッキリしない現実に胸が締めつけられた。