「兄貴。このバッジ、わしらのとは質が全然ちゃいまんなぁ〜。」



「当たり前や。親分がメッキのバッジ付けてたら笑われるやろ(笑)」



「このバッチ付けてみてよろしいでっか?こんなチャンス二度とないやろうから(笑)」



「おぉ付けろ付けろ♪手ぇ滑らして飲み込むなよ兄弟♪」



「んなあほな(笑)」



調子に乗ったわしは、おやっさんの金バッジを、ベルトのバックルにかざしてみたり、オデコに貼付けてみたりして遊んだ。



そして1時間ほど走り、わしらは街の外れにある質屋に到着した。



わしは金バッジに息を吹き掛け、布でしっかりと磨いた後、そっと木箱に戻した。



「兄弟。お前ちょっと行ってこい。」



「あっ……はい。」



「ちゃんと高田一家の幹部が付けてる18金製や言うんやぞ。」



「分かっとりま。行ってきます!!!」



ヘナヘナしてると店主に足元を見られてしまう。

そう思ったわしは、堂々とした表情に切り替えて店に入って行った。