翌朝、わしと原田の兄貴は姐さんから預かった金バッチの入った木箱を持って質屋へと向かった。



ある意味、命よりも大切なおやっさんの代紋を内緒で質屋に売りに行く子分なんてこの世でわしらくらいやろう。



むしろそんな事を考えつく姐さんはもっと最低な訳で……



だが意外にも車中での二人は、賑やかに冗談を言い合っとった。