わしは着替えを終えて、姐さんの待つ事務所へと急いだ。



いやたしかに急いではいたが、足取りは重かった。



(何で俺があんな鬼瓦組長の尾行を手伝わなあかんねん……。自ら地雷踏みに行くようなもんやんけ。もう帰りたい……。)



そんな事を思いながら事務所に着くと、姐さんはくわえタバコでソファーに座り、原田さんの頭をバシバシと叩いとった。



「ちょ姐さんなにしまんねん!!!泣」



「うるさい!!!あんたの頭叩きやすいんや!!!もっとこっち来ぃ!!!



「ちょほんま姐さんやめて下さいって(笑)」



「うるさい!!!原田の頭叩くと気持ちええんや!!!お前いつも女ばっかり買って気持ちええ思いしてるんやから辛抱せぇ!!!レンタカーちゃんと用意したんやろな!!!」



「しましたがな……けど別にレンタカーなんか借りんでもよろしいやん……(苦笑)」



「原田のおんぼろシーマで行ったらパパにバレるやろ!!アホか!!!!」