そんなある日、いつものようにビリヤード場でたむろしていると、周りの仲間達が急にソワソワしだした。



「おい本田君や……!!」



「うわホンマや!!やっばいんちゃうん!!!」



ビリヤード場に現れたのは、不良グループの間で恐れられとった゛ヤクザ゛の本田君やった。



身長は低いが、元柔道家で目が合うとどんな奴でも無差別に胸倉を掴まれ、たちまち木の葉のように宙に舞わされると言われる。

みんながビビるのも無理はない。



「逃げたほうがええって……」



「あ……あぁ……」



次第に不良達の声のトーンが下がる。