てのひら。




私はベッドに座ったまま音だけを聞いていた。


カチャ‥と鍵の開く音、そして重々しくドアが開く。

『亜里沙いる?』

『うん』


嫌な声。

それは今でも覚えている。


どうやら部屋へ来たのは1人だけではないようだ。

足音からすれば4人。
夕食時の2人と、私の投げ込んだスリッパを食らった1人。

そしてもう1人。


私はどうやら当たりくじを引いてしまったらしい。


黙りこくっている私に、向こうから口を開く。


『お前いい加減うざいんだよね』

『あんまりデカイ面すんなよ』


『や、別にしてないし』


『それがデカイ面してるって言うんだよ!!』


あの時、夕食時の2人とスリッパを食らった1人の他に

オマケでくっついて来ていたやつがいた。

そこがまた分からない。

今回直接的に関わったわけではないのに、何故あんたがいるの?

そんな感じ。


この時の私はといえば、蛇に睨まれた蛙も同然だった。