それから町の中を歩いた。

果菜のことも聞いた。

今度会ってくれるらしい。

良かったじゃん、果菜。

今日まで男の子とこんなに一緒にいたことはない。

たぶん、初めてで最後。

「柚季」

「なに?」

「柚季ってモテてるの?」

「あり得ない」

「だけどクールな感じがいいって聞いたことがあるんだけど」

「はぁ!?」

「俺以外の男について行くなよ」

言われなくてもついていかないし。

涼は突然私を自分の体で隠した。

ち、近いよ!!

すると近くで女の子達の声が聞こえた

「涼君、どこへいったんだろうね」

「せっかくついてきたのに」

「行こ行こ」

涼は見つからないように隠れたのだ。

体が離れた後お互い目があった。

近い…

そのまま涼は私の唇に自分の唇をあわせた。

こ、これってキス!?