数日後。
あたしはまた病院に向かった。
小児科病棟で"空"という名前だけを頼りに、一部屋づつ表札を確認していく。
そして、ついに305号室に"空"という名前を見つけた。
こっそり病室をのぞくと、そこにあの男の子の姿を見つけた。
「あれ?この間のっ…」
あたしに気づいた男の子は、手招きで病室に呼ばれた。
「こっ、この間は…、ごめんね?」
「うんん!全然平気!点滴なんかなれてるもん」
華奢で背は小さめ。
白い肌。
クリッとまん丸い瞳。
「…うーたん…」
まるで、うーたんの生まれ変わりのように思えた。
