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「ケータイ鳴ってない?」



流川と寄りそってそのまましばらくソファに座っていると、


かすかにケータイの着信音が聞こえてきた。



「ああ、なんか聞こえるな」


「どこからだろ? 流川の?」


「いや、オレのじゃねーな」


「私のでもないけど」



ステップアップにしてるんだろうか、


どんどんはっきりしてくる音は、どっかの民族音楽みたいな聞いたことのない着信音。



「あ、そこだ」



どうやら音は、床に忘れられていったオネエマンのバッグの中から聞こえてくる。



「どーしよう」


「やまねぇな」


「しつこいね」



留美ってば、ケータイ忘れて仕事にいっちゃうなんて。


てか、バッグも持たないで飛び出してっちゃったけど大丈夫なのかな。